青山学院大学WSD育成プログラム事務局ブログ

【Open WSD Week】4日目 「コミュニケーションを生み出すツールの開発秘話」

5月29日(木)

ワークショップデザイナー育成プログラムのオープンキャンパスイベント、Open WSD Week。
http://wsd.irc.aoyama.ac.jp/ivent.oww.html

本日は、Open WSD Week2日目に続いて、苅宿先生が再登場!
WSDのプログラムでも毎期登場する、「ビタハピ」の開発秘話について、話をしていただきました。
題して、「コミュニケーションを生み出すツールの開発秘話」。

まずは、苅宿先生の自己紹介からスタートしました。
もともと、先生は、長い間、小学校の教員をされていましたが、当時から、パスケットボールの教材を作られたり、「脳の鏡」というお絵描きソフトを作られたり、といろいろなものを世に送り出していらっしゃいます。

そんな、苅宿先生が、何かのツールを開発をするときは、面白いものを思いつくというよりは、何かの課題をどうにかできないかなあ、と考えることが出発点になるのだそうです。

ビタハピの場合は、「例えば、学会の懇親会等、50人ぐらいの人が集まったときに、面白くやれる、インフォーマルな対話の環境をつくれないかなぁ…」という課題意識がまずあったのだそうです。
そして、まじめな話をするのではなく、もっと気楽に話ができる場面を作れないものか…。
気楽でありながら、人ごみの中でどぎまぎするものにできないか…。
と、考えたときに、いかに少ない人数に分けて、しかも、そのグループでの会話を長引かせず、いろんな人と出会えるのがいいんじゃないか!という参加者の具体的な動きがイメージされて、それで、ビタハピが開発されていったのだそうです。
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同時に、ロジェ・カイヨワ(社会学者/哲学者)の4つの遊びの分類というのも参考にされたのだそう。

カイヨワさんは、遊びというものを、
①競争
②偶然
③模倣
④眩暈

の4つに分類しています。

苅宿先生は、この4つの分類に、
①競争=グループをつくる
②偶然=シャッフルする
③模倣=インフォーマルな対話
④眩暈=動いて探す

という具体をあてはめていったのだそうです。

「煮詰まったら、他の人の知見を借りて、小分けしていくと、ヒントが見えてくるんです。」と苅宿先生。

なるほどー。ビタハピの開発の裏側には、そういう考え方の経緯があったのですね。

ちなみに、このビタハピは、グッドデザイン賞を受賞しています。
WSD以外にも、青山学院大学社会情報学部の入学式後のオリエンテーションや、企業の研修など、幅広い場所で、いろんな人を対象に、コミュニケーションを促すツールとして、使われています。


さて、講義の後は、いよいよビタハピ体験です!

ビタハピに袖を通してみると、ハッピのあちこちに、いろんな色が散らばっていることがわかります。
でも、ビタハピで使うのは、えりと、右袖、右背中、左袖、左背中の、5色しか使わないのだそうです。

「ビタハピでは、前側の色ではなく、後ろ側(背中側)の色を使います。後ろ側の色は自分で見れないでしょう?そうすると、自然と、他の人に教えてもらうことになって、他の人とのコミュニケーションを取らざるを得ないんです」
なんと!こんなところにも、コミュニケーションを促す仕掛けがあったとは!!

さて、さっそく、色の順列組みあわせによって、シャッフルが行われます。
「えりの色が同じ人同士で集まってください!」
「えりと右袖が同じ人同士で集まってください!」
などの、いろんなパターンのシャッフルで、色の組み合わせが同じ人を見つけると、自然といろんな人で出会えます。
色の組合わせによって、グループになる人数も変わるわけですが、2人組になる場合は、大勢の中から、自分のパートナーを見つけることになります。そのときの、パートナーに出会えたときの嬉しさといったら!!

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こうして見てみると、ビタハピって、本当にカラフルですね。
実は、「ビタハピ」という名前は、「Vitamin Happy」からきているのだそうです。
どうりで!なんだか元気になれそうな、カラフルな色なわけです。

さて、ひととおり、ビタハピ体験が終わったあとは、体験して感じたことを振り返りました。
この振り返りにも、苅宿先生のちょっとした仕掛けがあって、話し手と聞き手の2つの役割を体験して、コミュニケーションの不確かさを感じるというものでした。
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「人に10話をしても、全部伝わるわけではありません。それは、話し手が悪いのでも、聞き手が悪いのでもなくて、そもそも、情報というものは非対称なもの。まずは、自分の代替不可能性感覚を大切にしてください」という言葉で、今日の講座は、締めくくられました。

苅宿先生、2日間、どうもありがとうございました!!

さて、明日は、Open WSD Weekの最終日。
内山厳さんによる、「研修の新しいカタチを探る。ワークショップ型研修のつくり方」です。

Ustoream配信も、行いますので、お時間のある方は、ぜひ視聴してみてください!!
http://www.ustream.tv/user/WSD_aoyama
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by aogakuwsd | 2014-05-30 17:03 | お知らせ | Comments(0)

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